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がん社会を診る「そこそこ飲める」危険

2014.06.24

今週も飲酒とがんの関係についてお話しします。アルコールが体内で分解されてできる「アセトアルデヒド」には発がん性があります。この物質を無害の酢酸に分解するのが、2型アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)です。

この酵素の遺伝子には正常型と欠損型があり、両親からともに欠損型を受け継いだ「完全欠損型」は日本人の約5%にみられます。お酒が全く飲めないので、発がんリスクが上がる心配もありません。

両親からの遺伝子がともに正常型の場合、アセトアルデヒドが体内に蓄積しにくく、がんの危険は少ないといえます。白人や黒人のほとんどがこのタイプです。欧米ではお酒が飲めない人はまれで、飲酒による発がんの問題は日本ほど切実ではありません。半面、飲み過ぎが問題になっており、アルコール中毒が多いという現実があります。

両親からの遺伝子のどちらか一方が欠損型なのが「部分欠損型」です。日本人の約45%はこのタイプで、顔が赤くなるもののそこそこは飲めます。東洋人の3~4割を占めています。こういう人がたくさんお酒を飲むとがんの危険が高まります。

実際、部分欠損型の人が大量に飲み続けると、飲まない人に比べて食道がんのリスクは10倍近く高くなるというデータがあります。特に、このタイプの人が3合(日本酒換算)以上飲み、同時にたばこを吸う人の場合はリスクが30倍になるともいわれます。逆に、このタイプの人がお酒を1合程度に控えるだけで、日本人の食道がんが約半分に減るという計算もあります。

自分がどの遺伝子タイプなのかは「遺伝子検査」をすれば分かります。しかし検査をしなくても、全くの下戸の人は完全欠損型だといえます。また、すぐに顔が赤くなる人や飲み始めて1~2年はビール1杯で顔が赤くなった経験を持つ人は、部分欠損型と考えてまず間違いありません。

たばこと違って「間接飲酒」がないのが救いですが、飲酒による社会的損失はがん増加のほか、二日酔いによる労働生産性の低下などを含めると年間4兆円を超えると、厚生労働省の研究班は見積もっています。これは喫煙による社会的損失(5兆~7兆円)に近い金額です。日本はお酒に寛大すぎる社会といえそうです。

2014.6.22 日本経済新聞より

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