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進行がんで改善大きく 10年生存率 新型抗がん剤効果か

2019.04.11

国立がん研究センターが9日発表した2002~05年にがんと診断された患者の10年後の生存率をみると、進行したがんで生存率が伸びていた。特に3年前と比較して最も伸びたのはがんが進行した「3期」で、10年生存率は4.2ポイント増となっていた。
調査はデータがそろっている全国20施設で診断、治療を受けた約7万の症例を追跡した。全体の10年生存率は56.3%で、昨年の調査から0.8ポイント上昇。10年生存率の調査は4回目で、調査を始めた16年の53.9%から2.4ポイント増え、3年連続で上昇した。

進行度別でみると、最も早期の1期は調査開始から0.1ポイント増にとどまったが、さらに進行した2期は4.1ポイント増、リンパ節転移などした3期は最も伸びて4.2ポイント増。ほかの臓器に転移するなど最も進行した「4期」は2.7ポイント上昇した。

2期以降の治療実績が伸びている理由について、同センターの若尾文彦・がん対策情報センター長は「特定のがん細胞だけを攻撃する分子標的薬が普及したことが背景にあるのではないか」と分析する。

2014年以降、新薬「オプジーボ」をはじめとする「免疫チェックポイント阻害剤」などが次々承認されており、進行がんで効果を発揮する抗がん剤が増えている。若尾センター長は「今後、こうした効果も慎重に検討したい」としている。

部位別にみると、18種類のがんのうち、10年生存率が最も高いのは前立腺(95.7%)。70%以上は甲状腺(84.3%)、子宮体(80.0%)、乳房(83.9%)など。大腸(66.3%)、胃(64.2%)なども50%を超えた。

自覚症状が出にくく早期発見が難しいとされる胆のう胆道(16.2%)、肝臓(14.6%)、膵臓(すいぞう、5.4%)は30%を下回った。さらなる生存率向上のために早期発見の仕組み作りも求められている。部位や治療法別の詳しい生存率は、全国がんセンター協議会のホームページで確認できる。アドレスは、http://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/

2019.4.10 日本経済新聞より

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