お客様をがんからお守りする運動
乳がん発見、自己診断55%
2015.12.01
国内では年間約8万人が乳がんを発症し、その数は年々増加傾向にある。元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さんが乳がんを公表し、関心も高まっている。
日本乳癌学会によると、2011年に乳がんが見つかった人のうち、自分で発見した「自己診断」の割合は55.7%だった。乳がんになると、乳房のしこりや脇の下の腫れ、乳頭から分泌物が出るといった様々な自覚症状が現れる。
国は、40歳以上の女性にマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)などによる検診を2年に1回受けるよう推奨している。こうした検診でがんが見つかった人は28.4%と04年の14.7%より13.7ポイント増えた。
しこりが2センチメートル以下で見つかると乳がんで死亡する確率が下がる。2センチメートル以下の割合は自己診断で47%だったが、検診の場合、71.7%だった。
マンモグラフィーによって欧米では乳がんによる死亡者数が20~30%減少する効果があったとの報告もある。ただ、北斗さんのように検診で「異常なし」と判断された人でも、約2700人に1人が1年以内に自分で乳がんを見つけた。乳癌学会は「画像診断には限界がある。少しでも異常を感じたら医療機関を受診してほしい」という。
2015.11.27 日本経済新聞より