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がん3年生存率72.1%

2019.08.09

国立がん研究センターは8日、2012年にがんと診断された患者の3年後の生存率が72.1%だったと発表した。3年生存率の公表は昨年に続き2回目で、0.8ポイント改善した。09~10年に診断を受けた人の5年生存率も66.1%と0.3ポイント上昇しており、新しい抗がん剤の開発などが奏功している可能性がある。

国立がん研究センターは昨年、最新の治療の効果をいち早く検証するために3年生存率の公表を始めた。診断から3年間生存している人の割合を、がん以外の影響を除外して計算する。

がん治療の中核として国が指定する「がん診療連携拠点病院」など全国433施設のうち、調査データがそろっている286施設の33万9376症例をまとめた。患者の予後の調査に取り組む病院が増えたことなどから、症例数は昨年の調査から1割増えた。

今回の集計には、2014年に発売された新薬「オプジーボ」をはじめとする「免疫チェックポイント阻害剤」による治療を受けた患者も含まれているとみられる。国立がん研究センターの東尚弘・がん登録センター長は「昨年の結果からの変動幅は小さく、詳しい効果を検証するにはさらに数年間の調査が必要だ」としている。

3年生存率を種類別で見ると、前立腺がんの99.2%が最も高く、女性の乳がんの95.2%、子宮内膜がんの85.9%が続いた。逆に最も低かったのは膵臓(すいぞう)がんの16.9%だった。

今回の調査では、患者側から要望の多かった腎がん(85.6%)、喉頭がん(84.4%)、腎盂(じんう)尿管がん(55.6%)、胆のうがん(33.4%)の生存率を新たに公表した。難治がんとされる胆のうがんは膵臓に次いで生存率が低かった。検診の手法が確立していないことなどが影響しているとみられる。

09~10年に診断された患者の5年生存率でも、傾向は変わらなかった。

昨年初めて公表した医療機関ごとの進行度別5年生存率を引き続き、がん情報サービスのホームページ(https://ganjoho.jp)に掲載した。

医療機関により、生存率に差があるが、患者の年齢や併存疾患などの影響があり、治療実績を比較するものではない。東センター長は「各施設の特性や対象としている患者の背景などを十分に理解した上で、生存率を見てほしい」としている。

2019.8.10 日本経済新聞より

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