株式会社オフィストゥーワン

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がんになったらお金がいくら必要?

2010.3.25[芳賀孝之より]

国民の2人に1人は「がん」になるといわれる。実際にがんが見つかれば、手術や入院、その後の検診などと長期間にわたって多額の医療費がかかる場合が多い。がんと闘うにはどの程度の出費を想定しておけばよいのか。
Aさん(56)は、7年前に卵巣がんが見つかり、今なお治療を続けている。高額な医療費の負担は家庭を圧迫。「金の切れ目が命の切れ目になってしまうのではないか」。

当初の治療を終えても、再発の可能性が残るのががんの特徴だ。Aさんもいったんは抗がん剤をやめ、様子を見ていたが、2004年8月に血中のたんぱく質でがんの兆候をとらえる「腫瘍マーカー」の数値が上がったため、抗がん剤の投与を再開。2007年暮れには再発が発覚、翌1月に再び手術をして抗がん剤投与を続けながらがんと闘う日々を送る。がんと診断された場合、治療は長期間に及ぶことを覚悟しなければならない。Aさん3週間1~2回投与を受ける抗がん剤は1回あたり4万~5万円と高額。今年5月からは新たに卵巣がん治療への適用が認められたばかりの「ドキシル」の投与を開始。1回あたりの費用は7万~8万円だ。これ以外にも血液検査などの諸費用を含めれば、毎月の医療費はかなりの金額になる。がんの治療では、まず最初にどのくらいの費用を想定するべきか。部位にとって治療費や治療期間は異なるが、治療に時間がかかる食道がんでは、手術した最初の月が80万~100万円。肺がんでは3週間で50万円程度だ。
これは、健康保険の3割負担の金額。公的保険が適用される医療には高額療養費制度で月8万100円(上位所得者は15万円)の上限が定められており、後日、差額が返還される。このため実際の患者負担はもっと安くなる。手術までに時間がある場合は、役所であらかじめ手続きをしておけば、支払う金額を高額療養費の範囲内に抑えることもできる。
最初に手術して入院した際は30万円支払ったが、差額は後から返ってきたという。だが長時間のがん治療では公的保険がきかない先進医療などを受ける場合があるほか、医療費以外の様々なコストもかかる。

最初の手術の後、「わらにもすがる思い」で免疫療法を受けた。人間の免疫を高めることでがんを排除するというこの療法は公的保険適用外である自由診療で、1回約20万円は全額自己負担。同療法実績があるとされている名古屋市内の病院までの交通費なども含め、同療法を続けた3年間は年間の出費が300万円にのぼった。
今まで抗がん剤治療だけにしたが、健康食品やかつらなど医療費以外の出費も多く、年間で約150万円はかかっているという。Aさんは民間のがん保険には入っていなかったため、貯金を切り崩しながら生活を続けている。
がんが原因で仕事がなくし、お金が払えない。がんになった場合、医療費負担だけではなく、治療に専念するために仕事ができず、収入が大幅に減少するというリスクも考えておく必要である。
Bさん(56)にがんが見つかったのは2年半前。大腸がんだった。手術後に抗がん剤治療を続けていたが、タクシーの運転手をする傍らで、要介護度5の父の介護をしなくてはならず、時間と金銭の余裕がなくなり、治療を辞めた。こうした中で1年前にがんが再発。リンパ節に転移していた。抗がん剤とモルヒネの投与を受けながら、病みに耐える日々が続くBさん。タクシー運転手の仕事もできなくなり、収入は途絶えた。Bさんの場合、抗がん剤を中心とした医療費の自己負担は月々5万~6万円。積み立ててきた貯金は急速に減り、残り50万と底が見えてきた。
どんなに備えていても、がんになるリスクは避けられない。高額療養費制度など、公的保険は充実しているといえるが、本人の病状などによっては必ずしもその恩恵を受けられないこともある。早期発見のためのこまめながん検診受診、いざというときの備えとしての民間のがん保険への加入など、それぞれのライフスタイルに合わせて、家計のがん対策を検討してみてはどうだろう。

2010年1月31日 日本経済新聞抜粋

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