株式会社オフィストゥーワン

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シミががん化も 見逃すな、皮膚からの警告

2014.09.16

皮膚疾患の多くには外見で判断可能なサインがある。正しい知識を身につけて重い病気を見逃さないようにしよう。さらに、皮膚の健康に関する基本的な情報を家族で共有すれば、疾患の早期発見につなげることができると専門家はアドバイスする。

海や山で遊んだ夏休みの置き土産が日焼け。シミなどの原因になるほか、皮膚がんなど命にかかわる病気につながることもある。東京慈恵会医科大学客員教授で、ひふのクリニック人形町(東京都中央区)院長の上出良一さんは「とくに色白で紫外線に弱いタイプの人は皮膚のダメージも大きい」と話す。皮膚が黒くならずに赤く腫れる人は典型的なタイプだが、一見真っ黒なようでも水着の下は真っ白という人なども要注意だという。

上出さんは「皮膚がんの罹患(りかん)率が高い欧米では、セルフチェックなどの知識が普及しているが、日本で関心を持つ人はまだ少ない」と話す。どんなサインをチェックすればいいのか。

■日焼けも原因

皮膚がんの3つのタイプのうち、罹患率は低いが悪性度が高いのはメラノーマ(悪性黒色腫)だ。日本人では、発症しても日焼けとは無関係で足にできるタイプが多かったというが、最近では日焼けが原因の例も報告されるようになった。

メラノーマには、左右非対称で境界の不鮮明な黒いシミが広がるなど、病理学的な特徴がある。上出さんは「重要なことは、大きさが直径6ミリ以上になると完治しくくなること」と話す。

目安になるのが鉛筆。軸の太さがほぼ6ミリで、気になるシミに断面を当てる。もし断面より大きくなるようなら、皮膚科を受診するといい。

次に危険性の高いタイプは有棘(ゆうきょく)細胞がんだが、このがんには一歩手前の状態である日光角化症がある。紅色のまだらなシミのような症状が、高齢者の顔面などに現れることが多い。初期の段階で、他のシミなどと区別するきっかけになるのが表面の触感だ。上出さんは「指の腹で触って紙やすりのような刺激を感じたら日光角化症を疑う」と話す。

3つめは、基底細胞がんだ。光沢のあるホクロが大きくなり、その中央が陥没して潰瘍を起こしたり、出血したりするようならすぐに皮膚科に見せよう。前述の2つのタイプと比較して転移しないので、この段階で手術して摘出すれば完治することが多いという。

いずれのタイプでも背中などに症状が出ると、自分では見えない。発見が遅れないようにするには、家族に見てもらうのが有効だ。

■感染症にも注意

皮膚の感染症も正しい知識を身につけてチェックしよう。

日本人の5人に1人がかかっていると考えられる水虫は、白癬(はくせん)菌というカビの仲間が原因だ。足の指の間などに水疱(すいほう)ができたりすれば医師や、薬剤師に相談するが、気をつけたいのは白癬菌が爪に広がる爪水虫(爪白癬)や、かかとの皮膚が厚くガサガサになる角質増殖型水虫だ。

帝京大学病院(東京都板橋区)皮膚科主任教授の渡辺晋一さんは「爪の先が白く混濁してくるのが爪水虫で、かゆみなど症状がない」と話す。放置すると爪がボロボロに崩れて、白癬菌を周囲にまくようになる。

治ったと思っていた水虫が、爪水虫や角質増殖型水虫に移行する場合もある。症状が無いまま放置され、家族などに水虫をうつす場合もあるので気をつけよう。

イボ(疣贅、ゆうぜい)はパピローマウイルスによる感染症だ。子どもの病気かと思われがちだが大人にもできることがある。大人の場合、更衣室のマットなどを介してウイルスに感染するため、足に症状が出ることが多い。上出さんは「タコやウオノメと間違えて放置し家族にうつすこともある。イボでは軽石やヤスリなどで表面を削ると出血するという特徴がある」と話す。

疥癬(かいせん)はヒゼンダニの寄生による皮膚感染症。戦後の混乱期に大流行したが、日本では対策が進み、一時あまり見られなくなった。

しかし、近年、高齢者の介護施設や保育園などで集団感染するようになった。最大の特徴は強いかゆみ。手の指の間、腕、わきの下などに紅色の発疹がみられ、ひどいかゆみが続いたら、皮膚科を受診するといいだろう。

単身者の場合、感染症を家族にうつすことはないが、皮膚の異変を見つけきれない可能性がある。がんの兆候を見逃さないようにするには医療機関の受診が重要だ。

■爪水虫、疥癬の外用薬登場

今年、身近な皮膚感染症の治療薬が2つ登場した。一つは、爪白癬の外用薬「クレナフィン」(商品名)。帝京大学病院皮膚科の渡辺さんは「効果のある成分が爪に浸透しにくかったため、爪水虫の治療には内服薬が用いられてきた」と話す。クレナフィンは爪への浸透力が強く、副作用で内服薬が飲めない人の治療に使える。

もう一つが疥癬用の「スミスリンローション」(同)。成分のフェノトリンは、これまでパウダーやシャンプーなど家庭用殺虫剤として使用されてきたが、広がりを見せる疥癬治療のため外用薬として開発された。

両方とも皮膚科で処方してもらって使用する。

2014.9.16 日本経済新聞より

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