株式会社オフィストゥーワン

お客様をがんからお守りする運動

がんにリハビリの効用 治療による体力低下抑える

2015.01.26

精通の医師まだ少なく

がんによる身体機能の低下や手術など治療に伴う様々な障害に対するリハビリテーションが広がってきた。がん治療の進歩に伴い、がんを抱えながら社会生活を送る人が増えていることが背景にある。患者の生活の質(QOL)の維持・向上を目指して多様できめ細かいリハビリが行われ、がん医療の一翼を担いつつある。

「大丈夫。もう少しスピードを上げて」。慶応大学病院(東京・新宿)のリハビリテーション室で、リンパ浮腫の運動療法を理学療法士が指導していた。

乳がん、子宮がんなど婦人科系がんの手術ではリンパ節を切除したことでリンパ液の流れが悪くなり、腕や脚がむくむ場合がある。脚に弾性包帯を巻いて運動し、たまったリンパ液を押し流すのが運動療法だ。リハビリテーション科の辻哲也准教授によると、同科は医師、看護師、リハビリ専門職など計約30人の体制。多職種によるチーム医療が特徴だ。主な対象は脳卒中の後遺症や運動器の障害などの患者だが、現在は2~3割をがん患者が占める。

神戸大学病院(神戸市)は2005年から白血病など血液がん患者が造血幹細胞移植をする際、治療と並行して理学療法士によるリハビリを実施している。

社会復帰後押し

骨髄や臍帯(さいたい)を移植する造血幹細胞移植は、先行して抗がん剤治療や放射線療法をするため体力が低下しがちだ。そこで同病院は治療を始める前から週5日、ストレッチや筋力トレーニングなどを実施。3年前からは抗がん剤治療中にもリハビリを行っている。

05年以降の患者200人のうち38人を調べたところ、身体機能が高い人ほど社会復帰ができ「早期の社会復帰にリハビリが有効なことが分かってきた」(理学療法士)。

がん患者に対するリハビリは1970年代に米国で始まり、日本では2002年、静岡県立静岡がんセンター(長泉町)に初のがんリハビリの専門科ができた。

転機となったのは、07年に施行された「がん対策基本法」。患者のQOL向上のため緩和ケアと身体活動のリハビリを掲げ、12年度からの「がん対策推進基本計画」ではがんリハビリの充実が個別目標に入った。13年にはガイドラインも作られた。

病院の意識低く

07年に全国のがん診療連携拠点病院のスタッフを対象に研修がスタート。10年度の診療報酬改定で「がん患者リハビリテーション料」が保険適用となり、14年度改定では研修を修了したスタッフがいることが要件となった。

ただ、国内でのがんリハビリの歴史は浅く、課題も多い。宮越浩一亀田総合病院リハビリテーション科部長は「リハビリを専門とする医師は全国に約2千人いるが、がんリハビリに詳しい人は数十人程度。進行がん患者のリハビリのような難しい症例に向き合える医師は足りない」と指摘する。がんリハビリへの意識が低く、十分なスタッフを充てていない病院が多いとの声もある。

2015.01.26 日本経済新聞より

前のページに戻る
おかげさまで30周年
お客様をがんからお守りする運動
BCP提携
経済産業省日本健康会議で「健康経営優良法人2024」に認定されました。
日本乳がんピンクリボン運動
(弊社はJ.POSHのオフィシャルサポーターです)
プロバスケットボールチーム 大阪エヴェッサ
(弊社は大阪エヴェッサのオフィシャルパートナーです)
Facebook公式Facebookページ

お問い合わせ・事故・お車の故障は

【株式会社オフィストゥーワン】
本社:06-6337-4921
大阪東支店:072-893-6565

【東京海上日動あんしん110番】
0120-119-110
(事故は119番・110番)
24時間365日受付、携帯電話・PHSからのご利用可能

ページトップへ