2015.02.26
若い女性も発症する子宮頸がんでは、出産のタイミングとの兼ね合いで子宮や卵巣の機能を温存したいと希望する患者も少なくない。子宮頸部の円すい切除術で取り切れない場合、頸部のみを大きく除去する「広汎子宮頸部摘出術」が有効なこともある。現時点で保険適用はされていないが、臨床研究が進められている。
同手術では頸部を取り除き、子宮体部と膣を縫合する。頸部を取り除くことで、流産や早産のリスクは高まるものの、妊娠することは可能だ。
患者の負担を減らす研究も進む。摘出手術などの際、子宮周辺にある骨盤神経を取り除いたり傷つけたりすると、術後に排尿障害などが残り、生活の質が大きく低下するリスクがある。子宮周りの靱帯など、手術で取り除く範囲を狭める方法も検討されている。
また、手術の前に抗がん剤や放射線でがんを縮小させたり、手術後に実施したりすることで、手術の負担を減らせる可能性もある。抗がん剤や放射線治療の役割が増す、と考える専門家は多い。負担が少ない腹腔鏡が適用できる範囲を広げる取り組みもある。
ただ兵庫県立がんセンターの藤原潔・婦人科部長は「機能温存手術が取り入れられつつあるが、がんという病気の性質上、根治性が損なわれない範囲で検討されるべきだ」と強調する。治療を優先しつつ、患者の生活の質を重視したり、負担を軽減したりする、バランスのとれた取り組みが求められそうだ。
2015.02.25 日本経済新聞より
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